ブライダルインナーの情報

私は夫より高収入の妻たちを何人か知っているが、彼女たちも何かを買うとき、自分のものだと「買ってもいい?」と、夫に聞いている。きっと夫婦の財布は自分だけのものではなく、夫と共同で所有しているから、無許可で使うわけにはいかないと考えるからだろう。
自分だけのものだったら、いちいちお許しを得る必要はない。夫たちだって、大きなものを買うときは妻に相談している人が多い。
その相談は事後承諾的になされる場合もあるが、それでも一応、お伺いは立てる。私の夫は子供っぽいところがあって、欲しいものは欲しいと言い張るヒトだが、そんな彼でも、何かを買うときは私の許しを得ようとする。
先日も、電気屋さんから電話してきて「DVDプレイヤー、買ってもいいよね?」と、尋ねてきた。私の勘では、そのとき、彼はすでに梱包された箱を脇に抱えていたのではないかと思うのだが、まあいい。
相談してきただけでよしとしなければ。それに、結局、そのプレイヤーを使い倒すのは、彼よりも私だから。

いつも事がスムーズに運ぶわけではない。一つの財布を二人で使っているいさかいが生じることもある。
若い夫婦ともなれば、収入のほとんどを生活費に費やしているというのが現実だろう。赤ん坊ができれば、ミルク代やら、ベビー服代、しばらくすれば教育費と、家計は圧迫されていく。
夫婦が自分たちのために使うお金はごく限られているのだ。その限られた予算をどう使うかについて、夫婦はしょっちゅう喧嘩する。
一つの財布をめぐって、争奪戦がくり広げられるのだ。どちらが勝つか。
夫婦の財布を先に握るのは、夫か、妻か。夫婦によって、それぞれだ。
夫が財布を握る場合もある。たとえば、妻にある一定の金額を渡して、あとは全部自分で管理する夫もいる。
管理という名目のもとに、残りは自分の小遣いにしてしまう夫もいるだろうし、妻に内緒の使いみちを持っているなんてこともあろう。反対に、すべてを妻にまかせて、毎日、決まった額を与えられる夫もいる。
私が子供の頃、彼らは百円亭主と呼ばれていたように思うが、今はいくらになるのだろう。千円亭主とでもいうのだろうか。

わが家の場合、結婚した当初は、妻たる私が家計を牛耳っていた。夫は大学院の学生だったから、使う小遣いの額もしれていたし、私は家計簿をつけていたので、キャッシュはすべて私が握っているのが自然だったのだ。
当時、夫は私のことを「うちの大蔵大臣」と呼んでいた。ところが、子供が生まれると、私たち夫婦の立場は逆転した。
同時に、私は「うちの大蔵大臣」の地位もあきらめざるを得なくなった。

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